ウイルスでできるがん

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白血病と子宮頚がん

ウイルスはRNAかDNAのどちらかの核酸でできています。両方にがんの原因になるウイルスがあります。RNAウイルスには成人T細胞白血病の原因になるヒトT細胞白血病ウイルスと肝臓がんをおこすC型肝炎ウイルスが、DNAウイルスには子宮頚がんの原因になるヒトパピローマウイルスと肝臓がんをつくるB型肝炎ウイルスがあります。ヒトT細胞白血病ウイルスによる成人T細胞白血病は、南日本で多くみられます。このウイルスに母親が感染すると、母乳を介して子どもにウイルスが伝わります。ヒトパピローマウイルスには多くの種類があり、皮膚・口腔・喉や膣で増殖します。このうちのある種類のウイルスは性的接触を通して感染し子宮頚がんの原因になりますが、ワクチンを接種することによって予防することができます。

肝臓にできるがん

B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルスの両方が、急性肝炎・慢性肝炎・肝硬変と肝臓がんをひきおこします。これらのウイルスはかつて輸血を介して感染することがありましたが、現在問題になっているのは注射器の使い回しや特にB型肝炎ウイルスでの無防備な性的接触や出産を介する感染です。B型肝炎ウイルスの感染は、インフルエンザ様の症状や黄疸などをおこします。C型肝炎ウイルス感染でははっきりとした症状がでませんが、肝機能の低下がおこります。いづれの肝炎も一部のヒトで慢性肝炎に移行し、さらに肝硬変から肝臓がんへ進むことがあります。慢性のB型肝炎・C型肝炎ともインターフェロンや抗ウイルス薬などの薬剤によって治療されます。B型肝炎ウイルスの感染は、ワクチンによって予防することができます。